オレ達の日常=SIDE Y=
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ぎゅっと筋張った腕を引きつらせてビニールシートを握りこみ、逃げをうつ体を意思の力で抑え込むトールの姿に、俺は言い知れぬ興奮を覚えながら掌を窄めて奥へと進める。
圧迫に耐えるようにゆがんだ表情が、愛しい。
この愛情表現が間違っているのは分かっている、分かっているのに、どこまでも許してくれるトールに、歯止めが利かなくなる。
「ッひ…ッぐうううううう、アアアア―――ッ」
ぐっと拳を握りこみ伸びる柔らかな肉壁をつつき、唸るようなトールの声に劣情が増す。
中指を伸ばし、トールの悦い場所に押し当ててくにくにといじると、内股を震わせて白目をむきながら、白い液体を腹の上に飛ばして、唾液まみれで恍惚としたあへ顔を俺に晒す。
凛とした目つきの悪い獰猛な生き物はどこにもいない。
俺だけに見せてくれる、淫らな表情。
もう一度拳を握りこみ、弱い箇所を抉るように拳で抉り上げる。
「――あ、、ひいいいっつうううう、ひ、、ぁあああああうう」
長い両脚を拡げて、全身を痙攣させて決壊したのかじょろじょろと黄色い液体を溢れさせる。
半ば朦朧とした意識の中で、トールは震える指先を俺に伸ばして、縋りつくように俺の腰にしっかりと回る。
目はうつろで俺のことすら見えていないのに、その腕は強く俺の腰を抱く。
…ったく……。
こんなになってまで……、すげえ…よ。
俺はゆっくりと傷つけないように腕をトールの体から引き抜き、拡げた両脚を閉じるようにしてベットに体を押し付け、ペニスを引き出すとすっかり柔らかく蕩けたアナルへ押し込んだ。
いつだって、その腕で俺を守ってきてくれてた。
物心ついてから、ずっと。
だから、今更それを離そうなんて言われたって、ムリに決まっているだろう。
「トール……トール……。二度と離れるとか…言うなよ」
ぐちゃっぐちゃっと熱をもった肉の間に楔を打ち込む。
脚を閉じさせて少し狭めたが、腕で拡張してすぐなので緩んでいつもよりも圧迫が少ない。
トールはすっかり快感に溺れているのか、目を瞠ったまま掠れきった声をあげて喘いでいる。
「…ッひ…ンンン…ッううう」
「トールのここは、もう、俺なしじゃ満足できねえだろ」
ぐっしょりとだらしなく体液にまみれた下半身は、半勃ちのままカウパーを引いて、トールの腹の上で揺れている。
たまらずぐっと抱きしめて中へと放つと、トールの腕が俺の頭の裏に回って強く抱き寄せられる。
「……ン…ァ…っつは……ッ…、オマエ……にしか……よくじょう…しねえ…よ」
唾液で濡れた唇で囁かれる言葉に、かっと体温が急上昇する。
腹に押し付けられたトールの肉竿は堅く熱を持ち、俺の腹へと脈動を伝えてくる。
トールはぐっと力を込めて、胎内の俺の肉を押しつぶすように締め付け、長い足を俺の腰へと絡めつけて引き寄せる。
「…っは…ぁ…ン、…おれンなか……オマエのザーメンで満タンにしろ」
腰を揺らし挑発するようないつもの命令口調で囁くトールの言葉に、俺の抑えはきかなくなる。
指をトールの唇に突っ込み、ぐぷぐぷっと既に種を植え付けたアナルへ何度も腰を打ちつけ、指先でトールの舌を摘んで咥内を蹂躙する。
「んぐ…っつんぐ…っつ」
鼻を鳴らして涎を垂れ流しながら悶える姿は本当に可愛らしい。
歯で乳首のピアスをひっかけて引っ張り、背筋を反らせて呻くトールの体へ、大量の精液を注ぎ込み、トールのペニスの先端を激しく指で擦って、びしゃっびしゃっと潮を吹かせる。
「トール……まだまだ…だよ。もっといっぱいにしてあげるからね」
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