オレ達の日常

55

膚を辿るようにあたる唇の濡れた感触も、親指でじっくりと捏ねまわされる乳首からの刺激にも頭が沸騰しそうなくらい全身の血液が滾って仕方が無くなる。
肝心なところには触れずに、焦らすように脇腹を唇がくすぐる。
「ハァ……ッハァ……っ、な、ヤス……も……っ、中……にくれ」
直接的な刺激が欲しい。
俺の本能からくる欲に恥も外聞もなくなってくる。
疼いて疼いて仕方がない。
今、中に入れてもらえるなら、木の棒だって突っ込まれたいくらいにおかしくなっている。
「トール、涎垂らして、めっちゃエロイね。我慢できねえの」
指先で悪戯するようにひくつくアナルの周りを円を描いて軽く押しながら焦らす。
俺はそれでさえ求めるように脚を開いて、腰をあげて押し付ける。
精液やカウパーで下半身をどろどろにして、もっと刺激がほしいと全身が訴えている。
「……できね……つっこんで……っ、中……ほしい……っ」
切羽詰ったように訴えると、ヤスの少し笑いを含んだ声が聞こえる。
体が震えて仕方がない。これ以上我慢できそうにない。
「今日のトールは、凄い感じやすいんだな……」
首筋を何度も唇で辿られ、指先をゆっくりと浅く押し込んで抜き差しされるだけで、俺の体は震えて背中を反らして快感を受け止めきれなくなる。

「――ッ!!!…も、ムリ……ッハァ」

俺は我慢がきかなくなり、視界をさえぎっているアイマスクを引っつかんで投げ捨て、体を反転させヤスの体を押さえ込んで押し倒す。
驚いたようなヤスの表情も気にせず、まだ脱いでいないヤスのパンツからバックルを引き抜き、ずるっと下に降ろす。
欲情に滾った反り返ったヤスのペニスを掴んで、俺は跨って自分でアナルへとずぶりと押し込んだ。
「……くッ…ふ…ッハァ……ッァア」
充足感にたまらず、びゅくっと水っぽい精液がヤスの腹を濡らす。
「……トール…ッ……、そんなに……欲しかったの?」
腰を揺らして刺激を享受する俺の腰を掴みながら、やや呆れた表情を浮かべるヤスに俺は頷き、軽く上下に動いて奥まで求めるように脚を開く。
「ンン……ッハァ……う……ちんたら……やってっからッ……だろ…ッ、アア…うう」
脳みそは完全にとろけちまって、奥を突くたびに俺は全身を震わせ真っ白になっていく。
目の前も火花が飛び散るような感覚にとらわれ、視界がはっきりしない。
「トール、キモチよさそう……」
ヤスは俺の体を抱えなおして、ぐぷぐぷっと内臓が破裂するんじゃないかと思うくらい腰を打ちつけ、俺の先っぽを指で強くこね回す。
完全に理性が崩壊して、俺はわけがわからないことを叫びながら何度も果てる。

真っ白に蕩けてしまうくらい、俺は快楽に溺れた。
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