オレ達の日常

6

地に足がつかない感じで、授業を放棄して俺はヤスの部屋に腕を引かれてやってきた。
ヤスは朦朧としたままの俺をバイクに載せて連れ帰ってきたが、その間内股から漏れてべたつく液体もなにもかも気にならなかった。
ただ、体がたまらなく熱くて、たまらなく足りないという感情だけだった。

「トール……理性飛んじゃってる顔、すげえそそる」

ヤスが俺の顔を眺めながらなにか言っているが、そんなのどうでもよくなってしまうくらい、欲情していた。
まだるっこしいのは好きじゃない。
昔っからムードとかロマンとかそういうのは、苦手だ。
どろどろに獣のように貪りたい気持ちでいっぱいになり、部屋に入るやいなやシャツをぐっと引き剥がすように脱ぎ捨てると、ヤスの頭を抱え込むように寄せて唇を押し当て舌をしゃぶるように吸い込む。
この体全部、俺のものにしてしまいたい。
強欲な欲望に支配されて、あいている片方の手でズボンのベルトを引き抜いて下着ごと引きおろし全裸になる。
ヤスの指先が乳首のピアスへと移動して、引っ張ってもてあそぶ。

「……ンっううう…っふ……うう」

その度に、俺の背筋にピリビリと甘い刺激が走り、先走りが床へとぽたぽたと落ちていく。
「淫乱で可愛いよ…たまらない」
あの悪夢のような輪姦で俺の体は狂ってしまったのか、一回始めてしまうと抑えようもないくらい足りなくて仕方がなくなる。
ヤスいわく、淫乱落ちというらしいのだが、自覚がなくなるくらい体が疼いて仕方がなくなる。

「……ヤス…っつ、んん、はや…く…はやく…くれよ」

一向に乳首以外をいじろうとしないヤスにじれて、俺は浅ましいとも思う余裕もなくヤスの股間をまさぐる。
ヤスはまだまだと意地悪に笑いを向けて左右に首を振って、俺の腕を掴んでぐいっと後ろ手に回してベルトで縛り付けてしまう。
「トール、乳首だけで一回イッて見せて」

弱い刺激よりもダイレクトな刺激を欲しがっている俺に、無情なことを言い放ち乳首にローションを塗りたくり両手でこねくり始める。
背筋からくる刺激だけではイクことはできず、俺はもどかしく腰を揺すって腹部に当たる刺激を得ようとする。

「んんんっ、むり………いじ……わりい…ぞ」

「好きな子は虐めたくなっちゃうんだよ」
顔に唇を降らせて、俺の様子にさすがに無理かなと呟いて、ヤスは俺の精液まみれのアナルを指で押し開き、ゆっくりと手にしていたディルドーをずぶぶぶっと埋め始め、
「ア、、ッううう…っアアア――っ」
俺は立ち膝のままびゅくびゅくっと精液を吹き上げた。
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