オレ達の失敗 *SIDE Y

5

オトナの遊園地と言って、トールを連れてはきたものの俺もSM用のホテルに入るのは初めてだ。
既に限界に達しているのか、腕に抱いたトールは小刻みに震えを刻む。
一体何を嗅がされたんだろう。
大きな体を前かがみにして、たっているだけでも辛そうである。
康史は、ホテルに入るために被ったツインテールを揺らして、エレベーターをおりると、重い東流の体を引きずるように部屋の前まで歩き、カードキーを差し込んで取っ手をひねった。
康史が腕を引いて東流を中へ引き入れる。
東流は、既に虚ろな表情で荒い息遣いを何度も繰り返している。
いつも使っている媚薬より、更に威力は高そうである。
部屋の内装は赤で統一されており、様々な器具が設置されている。
「トール、大丈夫?よっぽど……ちょ、待て」
声をかけてベッドへと腕を引いた途端に、康史はグッと東流に抱き込まれるようにベッドへと押し倒された。
「………ヤ…りてえ…」
虚ろな顔で押し倒した相手が康史と認識しているのかもわからない切羽詰った表情で、東流は力任せに乱暴に康史のシャツを引き裂いた。
「……待て、待てって、トール」
慌てて制止しようと腕で胸を押し返そうとすると、グイと物凄い力で腕を掴まれて頭の上で固定される。
て、貞操の危機?コレ。
荒い呼吸をつきながら、乳首をちゅっちゅと吸ってくる相手の余裕のない顔つきに康史は身震いをする。
腰に当たる東流の屹立が、ドクトクと脈打っているのがわかる。
強壮作用のある媚薬か。
コレはコレで、野性的でいいっちゃいいんだけど、このままヤられるのは性にあわないな。
夢中で体をまさぐってくる東流の腰に、康史は自由になる脚を巻きつけてぐいっと力を込めると、体を入れ替えるように反転させて伸し掛り、
腕を外して相手の腕をひっつかんで、ベッドヘッドにかかった手枷を嵌める。
「……っつはっ、おい……ヤらせろ………、我慢できねえ……っつ」
バタバタ暴れる東流のベルトを引き抜くと、ずるっとパンツと下着を引き抜く。
赤く腫れた東流のペニスは限界とばかりにどくどくと震えを刻んでいる。
「安心しろよ。ちゃんといっぱい出させてやるからな」
康史はツインテールのウイッグをしたまま、東流のペニスの根元を咥え、はむはむと唇を動かして刺激を始める。
「…あ、あああっ、も、ムリ……っ、あああ」
たったそれだけの刺激で、先端からびゅっくびゅっくと粘液が腹部を汚す。
「早漏」
康史は快感に震えて射精の余韻に浸っている東流の足首を掴んで、カチリと足枷を嵌めると掲げるようにして上から下がってきている鎖に吊るす。
「……ン、う…う…ヤス……ヤスっ……からだ、あっつい……」
「ちょっと待ってろよ。遊園地だし、トール、絶叫させてやるよ」
康史は立ち上がるとウイッグを取って、頭にかぶっていたネットを外すと近くのテーブルに放り投げ、購入用の商品ケースからボタンを押していくつか箱を取り出す。
「焦るなよ、トール、すぐにヨクしてやっから」
箱から中身を取り出して箱をゴミ箱に投げ入れると、腕に抱えてベッドの上に放り出す。
「ここならどんだけ声あげてもいいからな」
手にローションの瓶を持ち、蓋を開くと指先に少し垂らして窄まったままのアナルへ擦り付ける。
第一関節までをぬぷぬぷと音をたてながら出し入れすると、鎖がギシギシ音をたてて揺れ、東流の腰は落ち着かないように横にもじもじと揺れる。
「あ…ああ……っヤス……うう……うう、おしりも……あつくなってき……た」
「そうだね。いやらしくパクパク口開け始めたしね。冷やしてあげるね」
諭すような口調でいいながら、少し開いたアナルの淵にロートのようなものを差込みローションを少しづつ注いでいく。
「う、ひっ……つめ…てえ、あ…く…うううう」
どくどくと注がれるローションの粘液に下腹部がパンパンになり、圧迫で苦しくなってくる。
「…ああ…ううう、も、むり……うう」
「零しちゃダメだよ、トール。零したら、蓋しないといけなくなるよ」
ロートを抜いて、今にも開いてしまいそうな肛門を指で意地悪く辿り、膨らんだ腹部を掌でゆるゆると撫でる。
泣きそうな顔で力をこめて括約筋を締めようとしている姿が愛らしい。
いじめたくなっちゃうよな。
膀胱の近くをぐっと手のひらで圧迫するように力を込める。
「ひっ…く…あああ、やめ…っつううううう」
突然の圧迫と、膀胱からせり上がる尿意を堪えようとして、アナルが緩みとぷっとぷっとローションが溢れて内股を濡らす。
あと、もう少しかな。
グッと体重をかけて圧迫した場所を強く押し込むと、アナルは決壊したように開いてぷしゃっと音を響かせローションが噴出する。
体は波打って腹部に精子を撒き散らし、プシャーッと音をたてて黄色い液体がシャワーのように体を濡らしていく。
「あ…ああああ…あああ…や…や…や…ふ……うううう」
「トール、おもらししちゃったね、蓋、ちゃんとしないとね」
あまりのことに、東流は呆然としたまま見開いた目から次々に涙を零す。
小さい頃からあまり泣かなかった東流である。
だらだらと冷めない快感に涙が溢れて顔をぐちゃぐちゃに濡らしていく。
……可愛いすぎんだろ。
買っておいたアナルパールを取り出すと、一粒づつ珠をアナルへと押し込んでいく。
「ううう…や…やす…やすう……」
ガチャガチャ鎖の揺れる音と、枷の鳴る音が響く。
粒の圧迫に耐えられないように首を何度も振って、快感を逃そうとする東流の姿に康史の心の内の支配欲が高まる。
もっと……トールを壊れるくらいに支配したい。
この感情が間違いの元だった間違いだったと、この時の康史に気づく余地もなかった。
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