オレ達の失敗 *SIDE Y
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あ、気を失ってる……。
白目を剥いて涎と涙まみれで気を失って痙攣している姿が、愛らしい。
ずるっとペニスを引き抜いても、開いたままの脚からくぷくぷっと精液をこぼす。
エロ過ぎだろ、この構図。
「ほんとに、何でもしてくれるんだな」
男に二言はないって言うけど。
本当にぜんぶくれるんだなって思うと、本当に嬉しい。
そっと膨らんだままのペニスから、ずるっとプジーを引き抜くと、どくどくっとたまった精液が溢れてくる。
俺のためにオスの快感もささげてくれる。
本当に、まったくもって……。
ぱっさぱっさの髪をそっと撫でる。
「トール、超愛してるよ。大好き」
硬くて分厚い胸板に頬をすりすりと埋める。
ちょっとケロイドになった腹筋も、ごつごつして心地いい。
キラキラしている胸元ピアスは、俺が選んだもの。
独占欲を満たす。
指をかけてはじくように弄り回しているとびくんと胸元が震える。
「……う…っ……っ…」
気がついたのかトールは、体を震わせて俺に焦点を合わせるように目を大きく開く。
ちょっとぼんやりして、いつもより柔らかい表情。
「おきた?」
問いかけると、軽く頭をふって額に大きな掌を乗せて軽く横に振る。
「あァ……のうみそ…トんじまった」
でも、濡れた口元に浮かぶのは笑み。
「うーん、キモチヨカッタってこと?」
問いかけると、一瞬の間と浅黒い肌が僅かに赤く染まる。
「ん…ああ」
「あ、いま、恥ずかしがってる?」
掌で隠されて表情は見えないけども、耳が赤くてちょっと熱をもっている。
「ああ…なんか、恥ずかしいな」
「可愛い、もー、トール、ちょー可愛いから」
思わず体を抱きしめてひっつくと、掌をちらっとあげて俺をじっと見つめる。
そして、口元を緩めてまぶしいような笑顔を向ける。
「……オマエのがカワイイ」
うわー。
ホントにバカップルってこんなんいうんだよな。
イイヨもう、俺、バカップル万歳。
色々あったけど、すげえ幸せ。
きっと強姦なんかしなくても、素直に好きだと言っていても、きっとトールは受け入れてくれたのかもしれない。
結果論だけども。
そっと覗く目が熱くまたたいている。
「俺はオマエが好きだ、ヤス」
真っ直ぐで、周りからは恐怖されるほど鋭い瞳。
「いいの?俺と一緒にいたら、いつもこーだよ」
頬を撫でて、じっと見返す。
「イーヨ」
即答されるのは、迷いの無いいつもの肯定。
「ホントに?」
「イーヨ」
ちょっと面倒そうな表情を浮かべて、トールは俺の腰に腕を回してくる。
「そんな簡単に言うなよ」
「くどいな……俺はオマエと一緒にいてえんだよ。ちっと変態はいってっけど、死ぬようなことはしねえだろ。だから、なんも怖くねえよ」
くっくっと可笑しそうに笑いながら不敵な表情を浮かべて見つめてくる。
何にも負けない不屈の精神。
「もーーー、トール、大好きー」
抱き返して、ぎゅっと体をすりつける。
「ヤス、今日テンションたけえな」
とんとんと宥めるように背中をたたく大きな掌。
「そりゃ、トールがぜんぶ俺にくれたから…だろ」
俺の言葉に、トールはふっと天井をしばらく見つめ、俺の額の真ん中に唇をぐっと押し付けた。
「……そうだな。喜べ」
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