オレ達の失敗
18
生暖かい液体が頬を濡らして顎先にまで伝わって流れて行くのが分かる。
それが、嬉しいと思えた。
ヤスが俺に欲情してくれている事実。
女々しいと思えるほどに俺は不安でいっぱいだった。
「トールが可愛い顔すっから我慢できなかった……後ろ向いて……二本目入れて中で開いて……俺に見せて」
指示されたようにシーツを擦りながら体を反転させて、尻を相手へと向けて脚を開き、ゆっくりと二本目の指を押し込んでいく。
胎内に埋まって圧迫するのも構わず、ゆっくりと指の股を開いて孔を横に拡げていく。
覗き込んでくるヤスの顔はみえなくとも、体の火照りは収まらない。
「……ッふ…っ、ヤス…っンンンッ」
すっかり中に喰らう快感の歓びを憶えてしまった身体は、刺激を求めてじくじくと指の動きを求めてわななく。
他の男の痕をつけて、浅ましい姿を晒した俺を、それでも構わないと言った康史の器のでかさになんでもしてやろうと思う。
拡げた孔の隙間にふっふうと煽るように康史は呼気を吹きいれると、腰をびくんびくんと震わせ、たまらないように左右に揺する。
「……ヤス、息、っつうう……ンンンっつは、ああ」
孔の中に空気が溜まり、堪えようにも開き切った穴はおさえることもできず、ぶっぷっと空気が漏れ出る音に羞恥が増し全身を震わせる。
康史はベッドヘッドに置いてあるペンライトを手に取り、カチっとスイッチを入れて中を覗き込む。
羞恥に全身を朱色に肌が染まっていくのがわかる。
つぷっとライトを指の隙間に差し込む。
「いや…や…っヤス……ううっ ああああ、も、も、もうっ」
身体を震わせて水っぽい体液を吹き散らす俺を、ライトを引き抜き康史はそっと抱き寄せる。
「……俺に中見られて我慢できなかったの?すっげえ、エロイ顔だね。俺もトールが、欲しいよ」
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